タイガーアシスト

脱サラした40歳女性がひとり便利屋業に奮闘しながら成長していくブログ

仕事がない日のお茶濁し24

🐯金曜タイガー劇場🐯

~全日本が泣いた?『一杯のかけそば』的感動のヒューマンストーリー~

『一回のアシスト』

          

雨の降る寒い日でした。タイガー小林が歩いていると、貧しそうな身なりの親子がなにやら探し物をしているようでした。

「どうされましたか?」タイガー小林が声をかけると、

「ちょっと、探し物をしていて…」青ざめた表情の母親が答えました。

「お手伝いしましょうか。」

「いいえ!こんな雨の中、見ず知らずの方にご迷惑をお掛けするわけには…」

親子の様子からただごとではないと察したタイガー小林は、

「お母さん、私はタイガーアシストという便利屋事業をしていますので、一緒にお探しするのをビジネスとしてご依頼頂けませんか」と申し出ました。

「そうですか、それでしたら是非お願いします!」母親も承諾しました。

「一体何をお探しなんですか」

「お金の入ったバッグです!大切に貯めてきたこの子の学費を振り込もうとしていたところだったんです!」

「それは大変だ!皆で手分けして探しましょう」

雨の中3人は寒さも忘れてバッグを探しました。数時間方々を探し回って、バッグは無事見つかりました。

「ありがとうございます。なんとお礼を申してよいやら…」母親は泣き崩れました。

それが親子にとってなけなしのお金であることを感じたタイガー小林は、タイガーアシストは無料であり、自宅が近くなので交通費も不要だと告げました。また、SNSの拡散についても触れませんでした。

「ありがとうございます。このご恩は、必ず、必ずお返しします」

母親と聡明そうな息子は何度も頭を下げました。

その夜、自宅のパソコンに向かったタイガー小林は、ブログのタイトルを『探し物アシスト』とはせず、『仕事のない日のお茶濁し』と入力して、いつものおふざけを綴りました。

それから十数年後のある日、タイガー小林は友人からの電話で目を覚ましました。

「テレビを見てみろよ!」興奮した友人の声に促されてスイッチを入れると、そこには今年のノーベル賞受賞者の姿が。

「タイガーアシストのお陰で私は学問を続けることができました…」

立派な大人になったあの時の少年が、母親の遺影を持ちながらまるでこちらに語り掛けるように微笑んでいました。

最高の拡散だ…。

タイガー小林は溢れる涙をそのままに、いつまでもその姿を見つめていました。

 

明日もお楽しみに🐯🍖✨